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zoom RSS 39年前の夏…

<<   作成日時 : 2005/08/07 00:40   >>

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 それまであったものが廃れてなくなっていき、新しいものがとってかわる。1960年に生まれて、高度成長期がそのまま自分の成長期に重なっている。
 駄菓子屋がなくなっていく。町を我が物顔にするこどもたちの遊び仲間が消えていく。近所づきあいが薄れていく。そして祭りもなくなった…たぶん昭和41年を最後に、交通量の急増を理由に、御輿や山車の出る夏祭りがなくなった。幼稚園の時に山車を曳いたのが最後だった記憶がある。もう来年からはないんだよ。あの頃古いものがなくなっていくのは当たり前のことだった。古いものはよくなくて、新しいものがいい。大人もそう考えていたと思うし、まして子供にはそれが普通のことだった。木造の長屋がモルタル塗りの四角いアパートに変わる。それはいいことだった。古いものは悪いものだった。

 御輿7基がうちそろい、本宮の獅子頭に続き、先頭を切るのが、新佃、つまり我が町会の御輿。町会長さんたちは、袴姿の夏の正装、それに続く花笠の女連のひとりに連なって、朝10時から夕方5時まで、7つの町会を経巡った。経巡りながら、生まれ育った町で最後に山車を曳いたときのことを思い出していた。

 熱中症にでもなりそうな日盛り、御輿が練り歩けば、沿道からは盛大に水がかけられる。おどろいたことに、消防団が消火活動用の水栓をいっぱいに開いて水をかける。御輿が通れば、そこはちょっとした小川になる。
 景気をつけるホイッスルが倉庫の間、高層ビルの間に響き渡る。水をかけてもらえない先頭集団は、打ち水がもたらす涼で一息。それでもときどき気が遠くなる。打ち水されていないアスファルトの上は灼熱地獄。
 「水まいておくれ、水おくれだね」と町会の最長老が叫ぶ。
 ぼーっとした頭に、高い建物の間に反響する御輿のホイッスルが、つい数日前に聞いた「水ヲ下サイ」のリフレインに聞こえる。
 今日は8月6日。60年前の今頃、広島はもう焦土と化していた。
 足元をぬらす勢いよく流れる水を、じっと見つめる。コノ水ヲアナタニ…。

「花笠の下に、保冷剤をしこんでおくと、涼しいよ」なるほど。明日はその手でいこう。

 夕方巡行を終えて、ばたんきゅー。日がかげったころ、ゆふいん音楽祭東京組が祭りをダシに集まってきて、家のまえの路地はお隣さんといっしょに、宴会場と化す。
 7月から続く祭りの日々。新しい仲間が増え、古い革袋に新しい酒。新しい革袋に新しい酒を詰めるだけが生き方じゃない。

 お祭りの様子は、亭主のブログで。



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