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zoom RSS 生まれ変わるための…

<<   作成日時 : 2005/08/08 23:10   >>

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 左腕が重たい。
 なんと思いもかけず、住吉神社の八角御輿(宮御輿)を担いでしまった。
 だいたい昔は女のさわれない御輿。もちろん生まれて初めてのことだ。生まれて初めて担いだ御輿がなんとおやまあ、由緒正しき住吉神社の宮御輿だったとは…異教徒なのによいのかしらん。

 何はともあれ、三日間の大祭が終わりました。
 文化人類学をかじった人間ならば、祭りのただ中にあって、つぎつぎ繰り出される象徴的仕草や手順に、それだけで興奮しそうな面白さ。観察するのではなく、祭りを執行する側に入ってはじめてみえること。
 改めて、祭りという時間が生きることにもたらす効用と効能をつくづく考えることができました。
 常々、自分の仕事は「プチ祭り」の演出だとも思っているので、本格的祭りに手を染めることができたのは、ほんとうに勉強になりました。三日間のうち、何回も、自分の仕事を別の方向から照らし出す光を感じたものでした。

 街の面差しが変わり、ふだんの廃れたような町並から、生きた人間たちが次々飛び出してくる。
 年寄りは家の前に椅子を出し、巡ってくる御輿を迎える。
 打ち水はほてったアスファルトを冷やすためじゃない。神渡りの途をつけ、清める大事な準備。

 宮御輿が宮元に還って、新佃の町の祭りは終わりました。まだにぎわっている本佃より一足先に普通の顔に戻っていく町並。路上駐車が戻り、帰宅を急ぐ人たちの姿の方が目立つ。
 いつもの顔の町のようだけど、いつもより、きっぱりさっぱりしているようにみえるのは気のせいだろうか。
 
 一度は御輿の人波につぶされかけた。べろりと手の甲の皮をむいてしまったひとの手当もした。あちこちで小競り合いが起きている。御輿の周りでは、暴力的なまでのエネルギーの発散がおきる。担ぎ手がそばを通ると発する熱気で気温が上がる。

 そのエネルギーの波動が通り過ぎたあとにも、いつもの町がある。そこにいつも暮らしている人がいる。夢中になって水を撒き、あるいは御輿と神人に水を浴びせていたのは、いつもそこで日々を過ごしている人たち。自分もびっしょりなりながら、笑っている。

 生まれ変わるための時間。祭りとはそんな時間の総称。

 フィレンツェを訪ねる旅の途上で読んだ何度目かの「春の戴冠」に出てくる復活祭の町のにぎわい。きっとこんな興奮だったのだろう。宮御輿が月島一之部から新佃に引き渡されるときの緊張と、険悪さにまでも踏み込むいくつかの対立、その場を仕切って収める男の男っぷりのよさ…。

 これがまさに生きている町ならば、これからも暮らしていきたい。その瞬間、そう思った。

 ずいぶんといろんな人とも知り合いになれた。町が単なる風景から生きる場所に変わっていくのは、家々にすむ人たちと挨拶ができるようになること。

 あー、それにしても、腰が痛い…とうぶん祭りのことを忘れさせてはくれない痛みだわ…。

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新佃の恥
はぁ〜、気は抜けるし、身体は痛いし、仕事はたまってたし・・・。佃祭りオフにお越しくださった皆さま、ありがとうございました。ただの飲み会になってる人もいましたが(笑)、楽しかったです。オフ会もパソコンもすべてほっといて担ぎまくっておりましたので、わたし自... ...続きを見る
 佃島ひとり書房
2005/08/09 19:06

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
3年後の男っぷりのよさに期待して、トラックバックをいただいていきます。
佃姐
2005/08/09 19:04
コメントありがとうございました。
ふむふむ、同じ事象が見る人によってはこれだけ違って見えるのだ、ということを改めて思いました。あの引き渡しの瞬間、周囲を威圧するように出てきた一団が、かえってかっこわるく見える見事な(?)アンチクライマックスを演出した睦会のみなさんのどんでん返しに、思わず快哉を叫んでいたもので…。町会の面子の一員に加わっていた亭主も、「大事な八角、渡してなるものか」という結束をびしばし感じたとか。大人になってから初めて祭りのただ中に飛び込んだ初心者の観察でありますゆえ、見えていない部分もたくさんあるかと思います。浅慮ご容赦。
minochan
2005/08/10 00:14
>浅慮ご容赦。
とんでもない!
3年前まではもっともっとカッコよかったんですよ〜。渡してなるものかなんてあったり前の話で、当日オタオタするなんて・・・。
いやいや、失礼しました。3年後、もっと楽しめますように♪
佃姐
2005/08/10 16:50
では、3年後を楽しみにしています。次の例大祭まであと2年と36数日!
Minochan
2005/08/11 00:01

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