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zoom RSS ひとつの終わり、ひとつの始まり

<<   作成日時 : 2008/07/30 19:19  

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 急な話でもなく、実はこの冬からじわじわと進んでいた話なのですが、明日7月31日でトリトン・アーツ・ネットワークのでぃれくたーを辞めることになりました。

 新天地はサントリーホールです。

 そもそも、音楽の世界の仕事を始めたきっかけが、1985年サントリーホールオープニングプロジェクトのスタッフ募集に「落ちた」ことでした。
 
 25歳のときには思いもよらなかった経験と出会いを重ねて、25歳のときのあこがれの地に行きます。

 第一生命ホールの立ち上げから数えれば足かけ9年。その年月に、考えたこと、実践したこと、ぶつかったこと、悩んだこと…その答えのひとつになるかどうかはわかりませんが、弦楽四重奏とともに、私にとっての大きな課題だった、演奏家のキャリアマネージメントを巡る著作の翻訳が、今月末、刊行されました。これも足かけ3年かかったかな。

Beyond Talent 日本語版 音楽家を成功に導く12章
アンジェラ・マイルズ・ビーチング著(箕口一美訳)
水曜社・刊
税込み3150円

どうしてこの本に出会って、なんで翻訳しようと考えたかということは、この本の後書きに全部書きました。

(以下 引用)
 この本の著者であるアンジェラ・ビーチングと初めて会ったのは、たぶん2002年ニューヨーク州ローチェスターにあるイーストマン音楽院で行われたアメリカ室内楽協会主催のERI(教育レジデンシー分科会)でした。第一印象は、「なんて楽しそうに笑う人だろう。」その笑顔はとても温かく、「あなたのためにわたしは何ができるかしら」というメッセージを全身から発していました。クラシック音楽の演奏家を目指す若者たちの将来について相談にのる「キャリアカウンセラー」というのが彼女の職業だと知ったとき、「ああ、この人になら、何でも話せそうだもの。」とすっぽり納得できました。
 そんなアンジェラが書いたこの本は、一見ノウハウ本に見えますけれど、実は、音楽と、音楽の道で生きていこうとする人たちへの深い愛情に裏打ちされています。アンジェラほど、この道で生きていくことの厳しさを目の当たりにしてきた人はいないでしょう。音楽が好きで、音楽一筋でやってきた若者たちひとりひとりが、一人のこらず幸せな人生を送って欲しい、音楽で不幸になって欲しくない…時にとても厳しい言い方をするアンジェラ自身も、音楽が大好きで、演奏家の道を目指していたチェロ奏者です。
 気がつけば、音楽家たちのそばで仕事をして、もう20年以上が経ちました。その間、もう数えられないくらい、たくさんの若い演奏家の卵さんや雛さん、その親御さんたちから、「どうやったら、音楽で世の中に出ていくことができるのでしょう。」と問いかけられました。そのたびに、鉛を飲んだような気持ちになったものです。いっしょに仕事をして、その人柄や音楽を知るほどに、この人とその音楽をもっといろいろな人に聞いて欲しい…と思ったところで、一主催者、一プロデューサーの力はたかが知れています。レジデンシー活動と呼ばれる一連のプログラムに関心を持ったのも、アメリカで行われている大学レジデンシーの仕組みを日本に持ちこめれば、もう少し、若い人たちのチャンスが広がるのでは、と思ったからでもありました。
 アンジェラがクラシック音楽の演奏家を目指す人のための本を書く、と聞いたとき、まだ書き上がる前から、ぜひ日本語にさせて欲しいと頼んでいました。これは確かにアメリカの事例かも知れないけれど、ヒントはいっぱいある、それを元に、わたしたちの方法論を考えていけばいい。アウトリーチという考え方を日本に持ち込んだときと同じ発想です。
(引用ここまで)

 本の帯には「才能を成功に結びつけるためのすべてが、この本にはある」とあります。大げさに聞こえますけれど、でも、この本を本当に活用すれば、確かにその通りなのです。これを読んで、そして、自分で考えて踏み出すことができれば、です。

 訳すことまではしましたので、その先、ぜひ活用してほしい、と思っています。
 3150円、フル・プライスのCD1枚分くらいありますが、ぜひ、一度書店で手にとってみてください。
 あ、もちろん、アマゾンなどでも取り寄せられます。

−−−−−−−−−−−−−−−

 ずいぶん間が開いてしまったりして、あまり勤勉なブログではありませんでしたけれど、読んでくださってきた方々に、ありがとうございました、と申し上げて、これを最後のエントリーにします。
 もうちっちゃなホールのディレクターではなくなってしまうので、それとともに、このブログもおしまい。

 このBeyond Talent日本語版のフォローアップブログを作りました。これからは、そちらの方で、この本の訳者として、若い演奏家をめざす人たちのための情報ポータルを「趣味」にしようと思います。
 
http://beyondtalent.blog.so-net.ne.jp/

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タイトル (本文) ブログ名/日時
『Beyond Talent:日本語版』出版〜終わりと始まり
ニューイングランド音楽院キャリアマネージメント・ディレクターのアンジェラ・ビーチング氏の労作"Beyond Talent"の日本語版、正確には「日本版」が出版されました。最終の印刷課程でアクシデントがあり、出版がちょっと遅れましたが、なんとか無事に出版のお知らせが出来るようになりました。 この書物日本語版については、こちらをご覧あれ。ここに全てが書かれています。 http://sqcafe.at.webry.info/200807/article_1.html なお、訳者によるフォローアップ・... ...続きを見る
やくぺん先生うわの空
2008/07/31 01:22

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
お疲れ様でしたぁ。またまた道のないところに分け入ってくことになるけど、これも巡り合わせだもん。しょーがないでしょ。これからも疲れましょ。
Yakupen
2008/07/30 22:01
フェスタの打ち上げのとき、そこにいたボロメーオやエク、そしてスタッフの一人一人の目をゆっくりと見回して挨拶されましたね。感激しました。私は裏方をやり始めてまだ2年と少しですが、「出来る限りやってみよう」と勇気を持てたのは、ご夫妻のお陰でもあるんです。お身体を大切に。そしてまた色々と教えて下さい!
エクマネ
2008/07/31 01:44
富山の黒田です。ミノさんに短い間でしたがご指導いただけてとても勉強になりました。長年のトリトンをやめられるのですね。新天地、がんばってください。
昨日は、やっとスポンサーも決まり、荒川洋さんのミニコンサートの打ち合わせをしました。
会館事業ではないので、コソコソとですが。。。(笑)
今回の新日本フィルに乗っていただけるのなら、もう大手を振ってプレイベントにしようと思っていたのですが、残念ながら24日のフィル本公演は別の方です。
打ち合わせをしながら、ほとんど荒川さんに助けてもらっている始末・・・でも、コンサートをしたいという情熱で前へ進んでいきます。荒川さん、ブラスソウルと二度もご指導いただき、本当にありがとうございました。
確か、ミノさんは同い年ですよね。ここのところ、体の無理がきかないのは年のせい?と思っています(笑)あまり無理されないように。ではでは
(パソコンを新しく買って、まだメールアドレスをうつしていません(^^;掲示板レスですいません)

machi
2008/07/31 10:06
オナ見だけの予定だったけど、ちゃっかり最後までフィニッシュwwww
だって下のお口がツユダクだったんだから挿れるしかないっしょヽ(゜∀゜)ノ
指マ&栗攻め→イラ魔チォ→騎乗→ナカ出シ
の黄金パターンでガッツリ楽しんできますたぁぁあぁヽ(´ー`)ノ

http://c-melon.net/ameban/V2FKU68b
虎とら
2008/09/06 17:16

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